長期海外暮らしのご夫婦が日本へ移住、配偶者ビザを取得するには-81

長期で海外暮らしのご夫婦が帰国した場合の配偶者ビザ申請について

色々なビザ(在留資格)は、外国人の方がそれぞれ決められた範囲で日本で活動するために必要なものですが、長期海外で暮らしている国際結婚のご夫婦が、ご両親の介護などのために揃って日本へ移住する場合、外国籍の配偶者の方は「日本人の配偶者等」というビザを取得して入国することになります。(日本人の配偶者等のビザに関しては『国際結婚のビザ・在留資格(日本人の配偶者等)』の記事で詳しくご説明しています)

このブログでは、夫婦ともに海外に住んでいる状態から日本の配偶者ビザを申請する際のポイントについて以下の3つの項目で説明していきます。

  • 海外から配偶者を呼び寄せる手続きの流れ
  • 「在留資格認定証明書(COE)」取得のための3つのポイント
  • まとめ

まずは、長期間、海外で暮らしているご夫婦が日本へ移住する際に外国籍の配偶者の方が取得するビザの手続きの手順についてご説明します。

<海外から配偶者を呼び寄せる手続きの流れ>

すでに日本に住んでいる外国人が別のビザから変更するのとは異なり、海外にいる外国人が新しく日本のビザを取るためには、まず日本の入管で「在留資格認定証明書(COE)」という許可証を発行してもらう必要があります。この許可証を現地の日本大使館に提示することで、パスポートにビザが発給され、日本に入国できるという流れになります。

  1. 📝代理人に日本の入管(出入国在留管理庁)で「在留資格認定証明書(COE)を依頼、発行してもらう
  2. 📝現地でCOEを日本大使館に提示⇒パスポートにビザを発給
  3. 🗾入国

次に長期間ご夫婦とも海外で長期間暮らしている場合に「在留資格認定証明書(COE)」を取得するにはどうしたらよいかを以下でご説明します。

<「在留資格認定証明書(COE)」取得のための3つのポイント>

  1. 📌交際・結婚生活の証明はどうすればいいか
  2. 📌海外企業でのリモートワークの収入証明と翻訳について
  3. 📌夫婦ともに海外にいる場合の「代理人」は誰になるのか

以下で詳しくご説明します。

[1.交際・結婚生活の証明はどうすればいいか]

配偶者ビザの審査では、「本当に実態のある結婚生活を送っているか」を証明するために、夫婦のやり取りが分かるメールやメッセージアプリの履歴、一緒に写っている写真の提出が求められます。
ただ長期で海外暮らしをされているご夫婦の場合、交際期間を含めれば大量のやり取りがあり、全ての期間の膨大な資料を提出する必要があるのでしょうか。
結論から申し上げますと、数年分もの履歴をすべて印刷して提出する必要はありません。直近1年間程度のやり取りを抜粋して提出すれば十分です。ただし、書類を提出する際には、長年の経緯があるにもかかわらず過去の資料を全て添付していない理由(量が膨大になるため直近のものを抜粋した旨など)を理由書に一言添えておくと、審査官にも状況が伝わりやすくなります。
また、スナップ写真については、交際当時、結婚式などの節目、そして最近の様子が分かるものをバランスよく合計10枚程度選んで提出すると、信頼性の高い証明になります。

[2.海外企業でのリモートワークの収入証明と翻訳について]

日本で生活していくための「生計の条件」として、収入の証明が必要です。
最近増えているのが、日本に移住した後も、外国籍の夫(または妻)が母国の企業に在籍したまま、リモートワークで働き続けて給与を得るというケースです。
この場合、勤務先からの在籍証明書、直近の所得証明書、そして母国での納税証明書などを提出して収入の安定性をアピールします。これらに加えて、お給料が実際に振り込まれていることが客観的に分かる「銀行口座の取引履歴(明細)」を一緒に提出すると、審査における説得力がさらに増します。
また、アメリカなどの英語圏から提出される数十ページに及ぶ納税証明書や婚姻証明書について、「すべて日本語に翻訳しなければならないのか」というご相談もよく受けます。入管の原則的なルールでは外国語の書類には翻訳が必要とされていますが、実務上、英語で記載された公的な証明書等については、そのまま提出しても審査が進められることがほとんどです。数十ページに及ぶ書類の翻訳費用や手間を過度に心配する必要はありません。

[3.夫婦ともに海外にいる場合の「代理人」は誰になるのか]

日本の入管に在留資格認定証明書(COE)の申請書類を提出する際、通常であれば日本に住んでいる日本人配偶者が代理人となって窓口へ行きます。しかし、夫婦がどちらも海外に住んでいる場合、誰が提出に行けばよいのでしょうか。
このような場合、日本に住んでいる日本人配偶者のご両親(義理の父や母)などが、親族として代理で申請を行うことが認められています。申請書の「代理人」の欄にはご両親の情報を記載し、申請人(外国籍の配偶者)との関係性の欄には、申請人から見た関係である『義父(配偶者の父)』または『義母(配偶者の母)』といった形で正確に記載をして提出します。

<まとめ>

ご両親の高齢化や介護を機に日本への帰国を決断される際、引っ越しの準備だけでも大変な労力がかかります。それに加えて、言葉の壁や複雑な法律が絡む配偶者ビザの申請手続きは、ご夫婦にとって大きな負担になることと思います。特に、リモートワークでの生計の立て方や海外書類の取り扱いは、ケースバイケースで判断が分かれる部分も多く、在留資格取得につまずかない為にも、状況に応じた専門家のアドバイスを受けらながら進めるとより少ないご負担で手続きがスムーズに進むでしょう。


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