在留資格認定証明書(COE)を辞退した後の再申請、審査をスムーズにするには?-87

過去に在留資格認定証明書を返納した場合の再申請について

海外から外国人を呼び寄せるための「在留資格認定証明書(COE)」を取得したにもかかわらず、やむを得ない事情で来日を断念し、証明書を返納しなければならないケースがあります。

このブログでは、過去に認定証明書を返納(辞退)した履歴がある方が、状況が落ち着いた後に改めて別の企業でビザの再申請を行う際の注意点や、入管への正しい説明方法について以下の4つの項目で説明していきます。

  • 在留資格認定証明書(COE)の返納とは何か
  • 過去の返納履歴は、今回の審査でマイナスになるのか
  • 再申請をスムーズに進めるための「理由書(上申書)」
  • まとめ

まず最初に、どういったときに在留資格認定証明書を返納する状況になるかについてご説明します。

<在留資格認定証明書(COE)の返納とは何か>

海外にいる外国人を日本の企業に採用し、呼び寄せるためには、日本の入管で「在留資格認定証明書」という許可証を発行してもらう必要があります。この証明書には有効期限があり、通常は発行から3ヶ月以内に日本へ入国しなければなりません。
しかし、証明書が無事に発行された後になって、本国にいるご家族の急な訃報や重病、あるいは申請者本人の怪我など、予期せぬトラブルが発生することがあります。すぐには来日できなくなってしまった場合、証明書をそのまま放置して期限切れにさせるのではなく、入管へ「このような事情で来日できなくなったため、辞退します」という理由を添えて書類をお返しする手続きをとります。これが「返納」です。


次に返納したことが、後にどう影響するかについてご説明します。

<過去の返納履歴は、今回の審査でマイナスになるのか>

一度ビザの許可が出たのにそれを辞退したとなると、「次回の申請で不利に扱われるのではないか」と不安に思われる企業担当者様や外国人の方がいらっしゃいます。
結論から申し上げますと、ご家族の不幸やご自身の病気など、正当でやむを得ない理由による返納であれば、それ自体が次回の審査で直接的なマイナス(不許可の理由)になることはありません。むしろ、無断で放置せずにしっかりとルール通りに返納手続きを行っていることは、日本の法律を尊重する真面目な態度として評価されるべきものです。
ただし、入管のデータベースには「過去に〇〇という企業で申請して許可を出したが、入国しなかった」という履歴がしっかりと残っています。そのため、改めて別の企業(新しい就職先)から再申請を出した場合、審査官は必ず「なぜ前回は来日しなかったのか」「今回は本当に確実に就労できる状態なのか」という点に関心を持ちます。


では、返納履歴がある場合、手続きはどうするのがよいでしょうか。以下でご説明します。

<再申請をスムーズに進めるための「理由書(上申書)」>

前回の返納について、入管の記録に残っているからといって、今回何も説明せずに新しい申請書だけを提出するのは危険です。審査官から「前回内定していた会社を身勝手な理由で蹴って、別の会社に乗り換えたのではないか」といった誤解を持たれる恐れがあるからです。
このような誤解を晴らし、審査をスムーズに進めるための実務上の正しい対応は、申請時に「上申書(または理由書)」を作成し、自発的に提出しておくことです。

上申書には、以下のポイントを簡潔に記載します。

  • 📝前回、認定証明書を返納することになった具体的な経緯(例:本国で家族の不幸があり、急遽日本への渡航を中止して手続き等を行う必要があったため、やむを得ず来日を辞退したこと葬儀や手続きを行う必要があったため、やむを得ず来日を辞退したこと)
  • 📝現在はその問題がすでに解決しており、日本で長期間安定して働く準備が整っていること
  • 📝今回、新たな受け入れ企業とご縁があり、改めて申請に至ったこと

💡可能であれば、当時の事情を客観的に証明できる資料(本国での死亡診断書のコピーなど)を添付すると、説明の信憑性がさらに高まります。聞かれてから答えるのではなく、最初から先回りして事情を説明しておくことが、審査官に安心感を与え、審査期間を短縮するためのポイントです。


以上の内容を踏まえて、この記事でお伝えしたいことをまとめます。

<まとめ>

特定技能などの就労ビザで海外から人材を呼び寄せる際、本人ではどうすることもできない不測の事態は誰にでも起こり得ます。大切なのは、過去のイレギュラーな履歴を隠したり誤魔化したりするのではなく、正面から誠実に説明することです。


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