親が永住権を取った後の子どもの永住申請について
ご家族で日本に暮らしている中で、まず親が先に永住権を取得し、続いてお子様の分も申請したいというケースはよくあります。(永住申請については『「永住者」の在留資格』の記事で詳しくご説明しています)
永住申請には、原則として「10年以上の日本在留」が必要ですが、永住者の子供(実子)には、この期間を大幅に短縮できる特例が認められています。今回は、親が永住者になった後にお子様が申請する場合の、期間の数え方について以下の4つの項目で詳しく解説します。
- お子様の「1年以上」はいつから数えるのか?
- 審査期間を考えると、さらに柔軟に捉えて大丈夫
- 「定住者」ビザへの変更という選択肢も
- まとめ
まず最初に条件を満たすための期間からご説明します。
<お子様の「1年以上」はいつから数えるのか?>
入管(出入国在留管理局)のガイドラインでは、永住者の実子などの場合、永住申請の条件として「引き続き1年以上日本に在留していること」と定められています。
ここで多くの方が疑問に思うのが、親が永住者になった「後」に、子供として1年以上日本に住まなければならないのか?という点です。
結論から言うと、「永住者の子供」という身分になってから1年待つ必要はありません。
申請する時点で、お子様が「親(永住者)の実子」であり、かつ「日本に通算して1年以上住んでいる」という実績があれば、この特例の条件を満たしていると判断されます。
つまり、それまで「家族滞在」などのビザで1年以上日本で一緒に暮らしてきたお子様であれば、親御様が永住許可を受けた直後に、この特例を利用して永住申請をすることが可能です。(家族滞在のビザに関しては、『「家族滞在」の在留資格』の記事で詳しくご説明しています)
| 申請する人 | 日本に住んでいる必要がある期間 |
|---|---|
| 🔴通常の永住申請 (一般的な外国人の方) | 原則 10年以上 (そのうち就労ビザ等で5年以上) |
| 🟢永住者の子供(実子) (今回の特例) | 引き続き 1年以上 だけでOK! (※親が永住者になる前の期間も含めて1年で大丈夫です) |
※お子様がすでに成人されている場合や、就職されている場合は、独立した生計要件が見られるなど、状況が変わることがあります。
次に申請のタイミングについてご説明します。
<審査期間を考えると、さらに柔軟に捉えて大丈夫>
現在、永住審査には非常に時間がかかっており、結果が出るまでに1年半近くかかることも珍しくありません。
もし申請のタイミングで「親が永住者になってからまだ日が浅い」ことが気になったとしても、審査が進み、最終的な判断が下される頃には、さらに日本での在留実績が積み重なっています。そのため、「親が永住者になった瞬間に申請していいのだろうか」と過度に心配する必要はありません。
さらにお子さまの申請について、ご説明します。
<「定住者」ビザへの変更という選択肢も>
お子様が「家族滞在」ビザのまま永住申請をするのも一つの方法ですが、状況によっては、まず「定住者」というビザに変更し、身分を安定させてから永住を目指す、あるいは「定住者への変更」と「永住申請」を同時並行で行うという手法もあります。同時申請の場合、どちらの申請が許可になるかは担当官次第となりますが、いずれにしましても、色々と制約の多い「家族滞在」ビザよりは、日本での在留が安定することになります。(定住者のビザについては『「定住者」の在留資格』詳しくご説明しています。)
どちらのルートが最適かは、お子様の現在の年齢や在留状況によって異なりますが、親が永住者になったことで、お子様の選択肢が大きく広がることは間違いありません。
以上のことを踏まえて、この記事でお伝えしたいことをまとめます。
<まとめ>
親が先に永住権を取得することで、お子様には「10年日本に在留」という高いハードルを飛び越えて申請できる権利、また他の身分申請を選択する余地が生まれ、可能性を大きく広げることができます。


