日本で自分の技能を生かした仕事がしたい(特定技能1号)
鉄道分野、航空分野、自動車整備分野、自動車運送分野
就労ビザ特定技能1号は、特別に専門的で高度な技能ではなく、ある程度の知識や経験があればできる仕事について、法律が定める産業分野で、それぞれの条件をクリアすれば取得できる就労ビザです。
この分野では、働く外国人についての条件はもちろんありますが、その他、雇用する会社についてもいろいろな条件があり複雑です。
以下の3つの項目に分けてご説明します。
- 認められる産業分野とその業務内容
- 働く外国人の方に必要な条件
- 雇用する企業に必要な条件
まず最初に、認められる産業分野と業務について記載いたします。
<認められる産業分野と業務について>
特定技能1号の就労ビザで仕事をすることが認められる産業分野と業務は以下の通りです。
また、それぞれの分野での業務に付随するような関連業務も行って大丈夫ですが、あくまで「付随」なので、それらがメインになってはいけません。
1)介護分野、2)建設分野、3)工業製品製造分野、4)造船・舶用工業分野、5)飲食料品製造業分野、6)木材産業分野、7)ビルクリーニング分野、8)宿泊分野、9)外食業分野、10)鉄道分野、11)航空分野、12)自動車運送分野、13)自動車整備分野、14)農業分野、15)漁業分野、16)林業分野
ここでは上記の内、就労ビザ特定技能1で就労が認められる以下の産業分野について記載いたします。
10)鉄道分野
11)航空分野
12)自動車運送分野
13)自動車整備分野
まずは、鉄道分野の業務について記載いたします。
- 鉄道分野
(ジャンル別に以下の業務が対象になります)- 軌道整備業務
軌道検測作業(高低、通り等軌道の変位を測定する作業)、レール交換作業(新旧レール交換・付帯作業)、まくらぎ交換作業(新旧まくらぎ交換・付帯作業)、バラストを取り扱う作業、保安設備を取り扱う作業等 - 電気設備整備業務
以下の設備の新設、改良、修繕に係る作業、検査業務等が対象となります- 電路設備(電車線、送電線、配電線等)
- 変電所等設備(遮断装置、変圧器、整流器、避雷器、保護装置、接地装置、消火設備等)
- 電気機器等設備(配電盤、開閉器、電源装置、照明設備、電気掲示器、電気融雪器等)
- 信号保安設備(信号装置、転てつ装置、連動装置、列車検知装置、自動列車停止装置等)
- 保安通信設備(交換装置、搬送装置、無線装置、端末装置、通信線等)
- 踏切保安設備(踏切遮断機、踏切警報機、踏切警報時間制御装置、踏切支障報知装置、障害物検知装置等)
- 車両整備業務
- 列車検査、定期検査、臨時検査(空調装置、集電装置、走行装置、ブレーキ装置、空気装置、電気装置、動力発生装置、保安装置、車体、乗務員室・客室に関わる装置、連結装置等や車両部品の検査、修繕等)
- 構内入換(車両基地等での車両の入換や誘導等)
- 駅派出対応(駅等における車両の検査・修繕等)
- 改造工事(車両の改造や改良工事等)
- 定期・臨時清掃業務(車両基地における車両の清掃等)
- 在庫・予備品管理、工場設備取扱い
- 上記に関する材料や部品、装置等の管理及び設備の操作・管理
- 車両製造業務
- 素材加工(シートモケット加工・台車枠、構体部品加工等)
- 部品組立て作業(輪軸(駆動装置)、配電盤等電気機器組立て・ドア、窓、ほろ、シート等内装設備品組立て等)
- 構体組立て(台枠、屋根構体、側構体及び妻構体組立て・構体(六面体)組立て等)
- 塗装
- 溶接
- ぎ装(機器取付け、配線、配管・ドア、窓、天井、トイレ設備等内装部品取付け)
- 台車枠製造
- 台車組立て
- 電子機器組立て(運転保安装置(ATC装置やATS装置)、制御装置、モニタ装置等の組立て)
- 電気機器組立て(継電器等を使用した配電盤等の組立て)
- 試験・検査(機能検査等)
- 部品検収・配膳業務(倉庫管理及び部品等運搬等)
- 運輸係員業務
- ポイント操作(列車等の進路を決めるポイント操作、列車の進路に合わせた適正な鉄道信号の現示又は表示)
- 入換え合図(列車等の転線、連結・分割等を行うための係員への合図)
- 駅設備管理・取扱業務(駅の券売機・改札機等の管理、操作 / 設備故障時の一次修理対応)
- 旅客案内・貨物取扱業務(通常時・異常時のホーム上安全確認や旅客案内・振替輸送時等の旅客案内・貨物の受付、一時留置場所・積載列車等の指定等)
- 運行管理業務(列車ダイヤと列車運行の確認・管理 / 異常時における運休や増発の列車指定)
- 車掌業務(列車内の旅客案内、運転士への合図・事故防止等に必要な安全確認・事故発生時の列車防護等による事故拡大防止等の対処を行う・異常発生時等の避難誘導等)
- 運転士業務(列車等の運転(ワンマン列車運転の場合は車掌業務も兼任))
- 軌道整備業務
次に航空分野について記載いたします。
- 航空分野
(ジャンル別に以下の業務が対象になります)- 空港グランドハンドリング業務
- 航空機地上走行支援業務、手荷物・貨物取扱業務、手荷物・貨物の航空機搭降載業務、航空機内外の清掃整備業務
- 航空機整備業務
- 機体や装備品等の整備業務のうち基礎的な作業(簡単な点検や交換作業等)
- 運航整備(空港に到着した航空機に対して、次のフライトまでの間に行う整備)
- 機体整備(通常1~1年半毎に実施する、約1~2週間にわたり機体の隅々まで行う整備)
- 装備品・原動機整備(航空機から取り下ろされた脚部や動翼、 飛行・操縦に用いられる計器類等及びエンジンの整備)
- 空港グランドハンドリング業務
次に自動車運送分野について記載いたします。
- 自動車運送分野
バス運転者・タクシー運転者・トラック運転者の3種類があり、以下の業務が対象となります。- 運行業務(運行前後の車両点検、安全な旅客の輸送、乗務記録の作成等)
- 接遇業務(乗客対応等)
最後に自動車整備分野について記載します。
- 自動車整備分野
自動車の日常点検整備、定期点検整備、特定整備、特定整備に付随する業務(電子制御装置の整備や鈑金塗装など)
以下は、上記の業務に就職する外国人の方に必要な条件と受け入れる企業様に必要な条件となります。
<働く外国人の方に必要な条件>
- 18歳以上であること。
- 健康であること。
- これから働こうとする業務の技能について、それぞれの技能水準試験に合格していること。但し、技能実習生として技能実習2号を良好に終了した人は、試験免除となります。
- ある程度の日常会話や業務上必要な日本語能力があること。具体的には以下の試験に合格する必要があります。
- 国際交流基金日本語基礎テストA2以上
- 日本語能力試験N4以上
- イラン人・トルコ人でないこと。
- 特定技能1号の就労ビザでの累計在留期間が5年に達していないこと。
- 申請人本人や家族、親族などの関係にある人が、申請人の日本での雇用について、いわゆるブローカーなどと、保証金や違約金、その他不当にお金を支払わなければならないような契約をしていないこと、しようとしていないこと。
- 申請人が雇用契約の申し込みの取次ぎや、準備について何らかの機関にお金を払っている場合はその金額や内容について十分理解していること。
- 申請人が日本でしようとしている仕事について、申請人の本国で遵守しなければならない手続き等がある場合は、それが守られていること。
- 日本での食費や家賃など、申請人が定期的に負担しなければならない費用については、その内容や価格が適正で、明細なども書面で提示されていること。つまり、外国人であることをいいことにぼったくられていないこと。
<外国人を雇う会社に必要な条件>
- 働く外国人と「特定技能雇用契約」を結ぶことが必要です。この契約の内容は以下の項目をおさえる必要があります。
- 外国人の労働時間がその会社の通常の労働者と同等であること。具体的には、原則、週5日以上、年間217日以上であって、かつ、週の労働時間が30時間以上(いわゆるフルタイム)での業務であることが必要です。
- 給料の金額が、日本人が業務をする場合と同等以上であること。
- 外国人であることを理由として、給料や研修、福利厚生などについて差別しないこと。
- 外国時が一時帰国を希望した時は、有給休暇を取得させること。
- 特定技能雇用契約の終了後に外国人が帰国する為の旅費が無い場合はそれを負担し、外国人の出国がスムーズに出来るように協力すること。
- 外国人の健康状況や生活の状況を把握すること。
- 特定雇用契約の締結1年前から締結後現在に至るまで、今回雇用する外国人と同じ業務をしていた労働者が、「定年」「重大な自己責任」「正当な理由による有期契約の終了」「自発的離職」以外の理由により離職していないこと。
- 特定雇用契約の締結1年前から締結後現在に至るまで、会社責任により外国人の行方不明者を出していないこと。
- 5年内に出入国・労働法等の法令違反のないこと。
- 特定技能雇用契約で働く外国人の活動に関する文書を作成し、雇用契約終了後1年以上保管していること。
- 他の者との間で、雇用する外国人の活動について、特定技能雇用契約不履行の場合などに違約金を定める等の不当な契約を締結していないこと。
- 雇用する外国人を支援する活動について、直接にも間接にもその外国人に費用を負担させていないこと。
- 労働者災害補償保険成立の届け出をしていること。
- 外国人への給料を銀行振り込みで支払うこと(振込以外の場合は出入国在留管理庁長官の確認が必要になります)。
- 過去2年間の間に、就労ビザで働く外国人の受け入れを適正に行った実績又は、生活相談業務を行った実績があり、加えて、外国人の支援責任者及び、外国人が働く事業所毎に支援担当者をおいていること(この条件については、外国人支援業務を登録支援機関に委託することでクリアすることができます)。
- 外国人の日常生活や社会生活支援を、面談やZOOM等のオンラインで、外国人が十分理解できる言葉で行うことができること。
- 外国人の支援に関する文書を作成し、特定技能雇用契約終了後1年以上保管していること。
- 上記14)の支援責任者・支援担当者が、外国人を監督する立場ではないこと。また各種法令等を違反した者では無いこと。
- 会社は「外国人支援計画」を作成しなければなりません。また、この支援計画は外国人の理解できる言語に訳してそのコピーを渡す必要があります。支援計画に記載する必要がある項目は以下のような内容になります。
- 就労ビザを取る為の各種情報提供
- 入国や出国する際の送り迎え
- 家を借りたり、銀行口座を作ったり、携帯電話を契約する際の各種支援
- 日本での日常生活全般の支援(相談の対応・アドバイス・指導)
- 国や地方公共団体への各種届出などの支援
- 苦情や相談事があった場合の連絡先
- 外国人の言葉が理解できる医療機関の情報
- 防犯や防災、急病など緊急時に必要な事項
- 労働法令違反にあった場合の対応方法
- 必要な届け出などについて同行するなどの支援
- 日常生活に必要なレベルの日本語学習機会の提供
- 日本人と交流する機会の支援
- 会社都合で雇用契約が解除された場合の再就職支援
- 支援責任者や支援担当者は外国人を監督する人と定期的に面談し、労働法令違反などの問題を知った場合は、労働基準監督署など、しかるべき機関に通知すること
- 外国人支援を他の機関に委託する場合は、その期間の名称などの情報と委託の内容、その他必要事項
- 支援責任者と支援担当者の名前と役職名
以上が就職する外国人の方と受け入れる企業様に必要な条件です。
